みなさん、こんにちは!
教員歴11年目、現在絶賛子育て中のたこぽんです。
今日は、3年目の教員が身につけるべきエッセンシャル思考の話をしていきます!
・いくらやっても仕事が終わらない。。。
・定時退勤(退社)したいけど、今の仕事では無理。。。
・全ての仕事は完璧にすべき!
こんなことを思っている若手教員の皆さんに、教員を11年やってきて、
若手の時この考え方を持っていればもっと楽だったのになー、と思う私からお伝えします。
「大量の仕事が業務時間内に終わらない!」と悩まれている方全員に当てはまる内容なので、
ぜひ読み進めてみてください!
「エッセンシャル思考」とは?
まず、そもそもエッセンシャル思考って何かと言いますと・・・
最も大事なことに時間を使い、それ以外は切り捨てる
という、考え方です。
この考え方はグレッグ・マキューンという人が提唱した考え方です。
この人はアメリカのシリコンバレーのコンサルティング会社のCEOで、アップルやフェイスブック、ツイッターなどの有名企業にアドバイスしている人物です。
利益を上げるためには何が重要か?ということを熟知した人物です。
いわば効率化の鬼ですね!
ここで重要点です。
忙しい時、まずやるべきことは仕事を効率化するのではなく
やらないことを決めることです。
つまり最初から、最重要なことだけを選んでやっていく。
それを選ぶ時間をしっかりとる、ということです。
では、どのくらいの割合でやるのかというと、今やっていることの9割は切り捨てるということです。
具体的には、自分がやりたいこと、やるべきことであると自信を持っていえる仕事以外は「ノー」と言う、という基準です。
さらに、この基準として、本書では「90点ルール」が掲げられています。
その仕事に対して、自分が90点以上の点数でやりたいと思わなければ、切り捨てて、その仕事をやらない、と言う考え方です。
そうすると、今までと比べて90%の時間が空きます。
この90%の時間を、残りの自分が本当にやりたい、やるべき10%に注げば、自分の仕事の質が上がります。
仕事の質が上がることによって、仕事の成果が出るわけです。
成果が出た仕事は、自分の得意な仕事になります。
自分の得意分野・専門分野ができあがります。
他の人からは「○○と言えばこの人」と言う評価がつきます。
その結果、自分にとって、得意なこと、専門的な仕事がどんどん舞い込んできて、
苦手で自分のやるべきでない仕事を排除することができるわけです!
・・・おいおい、待ってくれよ!そんなにうまくいくもんか?
自分の好きな仕事だけやるなんて、選べる立場じゃないんだよ!
みなさんのそんな声が聞こえてきます。
私も正直、最初に本書を読んだ時はそう思いました。
しかし、だからといって、何でもかんでも降ってきた仕事を選ばずにやっていると、どうなるでしょうか?
最初の頃はそれらの仕事をこなしていたとしても、いつかはそれら全てをやっている時間がなくなります。
その結果、どれかの仕事は質が低下し、結果としてあなたの評価が下がってしまうのではないでしょうか?
次からは、私の仕事と育児の両立の実体験を交えて、エッセンシャル思考の重要性をお伝えしていきます。
手当たりしだい仕事を増やしていった独身時代
公立高校に配属されて1校目、私は手当たりしだい、とにかくやれる仕事を増やしていきました。
学年に入った時、最初の学年会で分掌分担の話になりました。私は
・進路指導
・遠足担当
・修学旅行担当
・広報(募集対策)委員会
これらの仕事に手を挙げ、意気揚々と業務を行っていきました。
さらに、当時は吹奏楽部の顧問もしていました。
新歓活動に力を入れて、自分が顧問として入った時には5人だった部員が、20人にまで増やしている時でした。
広報委員として学校説明会などで吹奏楽部に演奏をさせてもらったり、夏のコンクールでは金賞を受賞したり・・・。
当然これらの仕事を全て本気でやっていくには時間が必要です。
当時、朝は7:00頃には学校に着き、夜学校を出るのは21:00をまわるのが常でした。
就業時間は8:30〜17:00なので、毎日残業5.5時間はしていましたね。
さらに土日のどちらかは部活動で1日出勤。
演奏会・学校説明会の多い10月、11月の時期は土日両方とも、練習と本番がある、ということもザラで、30日連勤も・・・。
今から振り返ると、ミスも多く、生徒に対しても怒りの感情で接してたように思います。
部員の生徒からは「また土日部活あるのか〜。もうきついよ〜!」とか言われても、
「学校のために、学校説明会で演奏するんだから我慢して!」という感じで突っぱねていました。
今考えれば、もっと部員たちの身体の体の疲れを考えてあげたほうが良かったんですよね。
学校説明会も複数回あるから、3回のうち1回だけ参加にする、とか。
しかし、仕事が多くなると、冷静な判断ができず、とにかく目の前の仕事をなんとかしなきゃ、となってしまいます。
この時の、部員たちとの関係性はよくなかったですね。申し訳ないことをしたなと思っています。
それでも、独身だったので、
自分の仕事量を増やせば、仕事の質が下がってもなんとか回る
という感じでした。
それが2校目に行って、状況が大きく変化します・・・。
育児が始まって仕事中心生活が破綻
2校目に異動してすぐに1人目の子どもが産まれます。
2校目に入っても、自分は1校目の働き方を変えずに、手当たりしだいに降ってきた仕事をこなしていました。
しかし、妻の育休が終わり、共働きになると状況が一変。
妻が子どものお迎えに行けなくなった、という連絡が入ると、自分が行かなくてはいけなくなり、
放課後17:00以降にやろうと思っていた仕事ができなくなります。
子どもが熱を出した!となると、妻とどっちが仕事を休むか相談(この時の険悪な感じときたら・・・)。
自分が休むとなると、この日やる予定だった部活の合奏ができなくなります。
さらに、土日に毎回部活に行くなんて無理になりました。
妻が土日に仕事が入ったり、そもそも土日全て妻に任せるなんてことはできなくなったのです。
その結果、自分がやっていた仕事はあふれかえり、明らかに仕事が回らなくなってきました。
そこで、選ばざるを得なくなったわけです。
自分にとって「ノー」と言うべき仕事を。。。
取り戻した家族との時間と仕事の成果
そんな中、2019年3月頃から、ちょうど新型コロナ感染症の流行が来ました。
今でこそある程度の対策がとれるようになりましたが、当時は未知の病気。
あっという間に、全校休校に。
今までさんざん準備をしてきた修学旅行が中止になったり、オンライン授業による対策が求められたり・・・。
急な対応をなんとかこなしつつ、バタバタな忙しい生活をしていました。
この時期に『エッセンシャル思考』を読み、その考え方を知りました。
「このまま、こんな忙しいだけの生活をこなしていく人生でいいのか?」
そんな中、自宅勤務が増えました。
結果として家族と一緒にいる時間が増えてきました。
そうすると、今までの自分の中の優先順位が大きく変わっていきました。
今までは仕事中心の生活だったわけですが、子どもとの時間は2度と戻ってこないと思うようになりました。
その結果、残業をできる限りやめて、定時で帰れるように仕事を絞っていきました。
そうなると、自分から能動的に、自分がやるべき仕事や向いている仕事を選んでいくことになります。
さらに、仕事を絞った上で、いかに短時間で仕事を終えられるかを意識することで、今までよりも効率的に仕事を進めることができるようになりました。
その結果、その年の人事評価では最も高い評価をいただき、自分の担当していた進路指導においても、例年より高い実績を残すことができました!
部活動に関しては自分が中心に指導することはなくなりました。
しかし、他の先生に指導の中心をお任せし、自分は副顧問的な形でアドバイスをする、という、
部活動とのいい距離感を保つことができました。
そして、何より大切なのが、家族との時間を取り戻すことができました。
おわりに
さて、今の自分は何をしているかというと、1年間の育児休業をとっています。
2021年、3年生の担任になった年に第2子が産まれました。
家族との時間をとるには今しかない!と思い立ち、2022年4月から1年間の育休をとることを決断。
男性教員が1年間の育児休業をとるというのは、今の職場では前例がありません。
もしかしたら、出世にひびくかもしれない・・・。
もしかしたら、復帰してから白い目で見られるかもしれない・・・。
いろいろ危惧されることはありますが、自分は1年間の育休をとったことに後悔はありません。
育休を取得して7ヶ月が過ぎましたが、本当に満足しています!
それは、やはり「エッセンシャル思考」をもとに人生の優先順位を決めたからです。
自分の中での優先順位の1番は「家族との今の時間を大切にする」。
それが揺るぎないからこそ、周りから何を言われても、優柔不断にはなりません。
もし、この自分の中での軸を決めてなければ、他人の意見に右往左往していたと思います。
そして、もっと早くこの考え方にであっていれば、もっと豊かな人生をおくれたのではないか、
というのが、私の感想です。
特に、教員というのはどこまで何をすべきかが明確ではない仕事です。
・生活指導をどこまでするのか?
・受験指導をどこまでするのか?
・進路指導をどこまでするのか?
・部活指導をとこまでするのか?
これらが明確でないからこそ、教員自ら人生の優先順位を決めておく必要があると思います。
その際に基準となる「エッセンシャル思考」、ぜひ一読をおすすめします!
一通り教員の仕事がわかってきた3年目くらいの教員で、
忙しさをなんとかしたいという先生におすすめです!
マンガ版も出ていて、主人公がなんと小学校の先生!
教員にもわかりやすいかと思いますので、こちらもおすすめです。
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